インスリン グラルギン 製品紹介

01 臨床薬理試験

健康成人におけるグルコースクランプ試験

薬力学的作用に関するパラメータが予め設定した同等性判定基準を満たしていたことから、薬力学的作用においてインスリン グラルギンBS注キット「FFP」と標準製剤[インスリン グラルギン(遺伝子組換え)]との同等性が確認された。

グルコース注入速度の推移

薬力学的作用パラメータの製剤間の平均値の差の95%信頼区間

最小二乗平均製剤間の差95%信頼区間
本剤標準製剤
AUCGIR 0-30 (mg/kg) log(1765.3696) log(1785.9104) log(0.9885) log(0.9026) ~ log(1.0826)
GIRmax(mg/kg/min) log(1.8106) log(1.8125) log(0.9990) log(0.9243)~log(1.0797)

同等性判定基準:95%信頼区間log(0.8)~log(1.25)
AUC GIR 0-30:投与後30時間までのグルコース注入速度-時間曲線下面積
GIR max : 最大グルコース注入速度

試験概要

対象
日本人健康成人男性81例(薬物動態解析対象集団:81例、薬力学的作用解析対象集団:80例)
方法
クロスオーバー法による二重盲検比較において、本剤又は標準製剤を0.4単位/kg腹部に単回投与し、人工膵臓による30時間のグルコースクランプを実施した。

承認時評価資料

承認された用法及び用量

通常、成人では、初期は1日1回4~20単位を皮下注射するが、ときに他のインスリン製剤を併用することがある。注射時刻は朝食前又は就寝前のいずれでもよいが、毎日一定とする。投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて増減する。なお、その他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日4~80単位である。ただし、必要により上記用量を超えて使用することがある。

02 臨床試験

日本人1型糖尿病患者を対象とした国内第Ⅲ相試験 <検証的試験>

投与開始時からのHbA1c変化量 [主要評価項目]

投与開始時から投与24週後(LOCF)までのHbA1c変化量について、95%信頼区間が同等性の判定基準である-0.45~0.45%の範囲内であったことから、インスリン グラルギンBS注キット「FFP」(本剤)が標準製剤[インスリン グラルギン(遺伝子組換え)]に対して同等性を示すことが検証された。

投与群例数投与開始時からのHbA1c变化量(%)
平均±標準偏差調整済み平均±標準誤差※1調整済み平均の群間差 (95%信賴区間)※2
投与24週後
(LOCF)
[主要評価項目]
本剤
投与群
131 -0.01±0.54 -0.01±0.05 0.03
(-0.10, 0.17)
標準製剤
投与群
129 -0.05±0.62 -0.05±0.05
投与52週後
(LOCF)
[副次評価項目]
本剤
投与群
131 0.01±0.64 0.01±0.06 0.01
(-0.16, 0.17)
標準製剤
投与群
129 0.01±0.76 0.01±0.06

※1 投与群を因子、投与開始時のHbA1cを共変量とした共分散分析により算出

※2 同等性判定基準:95%信頼区間(-0.45,0.45)

投与開始時からのHbA1cの推移 [副次評価項目]

安全性

本剤投与開始から投与52週後までの副作用は、131例中10例(7.6%)に認められ、主な副作用は糖尿病網膜症の顕在化又は増悪5例(3.8%)であった。また、重篤な副作用として1例(0.8%)に低血糖症が発現した。
標準製剤投与開始から52週後までの副作用は129例中9例(7.0%)に認められ、主な副作用は糖尿病網膜症の顕在化又は増悪2例(1.6%)であった。また重篤な副作用として3例(2.3%)に低血糖が発現した。
本試験において死亡に至る副作用、治験薬中止に至った副作用は認められなかった。

試験概要

試験方法
無作為化、非盲検、並行群間比較試験
目的
強化インスリン療法実施中の1型糖尿病患者を対象に、投与開始時から投与24週後のHbA1c変化量を指標として、本剤が標準製剤※1に対して同等性を示すことを検証する。
対象
強化インスリン療法実施中の1型糖尿病患者 260例
方法
投与開始時に割り付けられた本剤又は標準製剤に基礎インスリンを切替えて、52週間(主要評価期間:24週間、長期投与期間:28週間)皮下投与を行った。
主要評価項目
投与開始時から投与24週後までのHbA1c変化量
副次評価項目
[主要評価期間・長期投与期間の評価項目]
〈有効性〉HbA1c変化量、HbA1cの推移、平均朝食前空腹時血糖値(連続5日間測定した朝食前空腹時血糖の平均値)の推移 等
〈安全性〉有害事象及び副作用の発現状況、低血糖の発現状況、抗インスリン グラルギン抗体の発現状況 等
解析計画
[主要評価項目]
投与24週後までのHbA1c変化量について、投与開始時のHbA1cを共変量とした共分散分析を行い、調整済み平均に基づく群間差の推定値とその95%信頼区間を算出する。投与群間差の95%信頼区間が-0.45%~0.45%の範囲に収まる場合、同等性が検証されたものと判断する。欠測の場合は投与12週後から投与24週後までのHbA1cのうち、投与後24週後に最も近い値を投与24週(LOCF※2)として補完する。
[副次的評価項目]
投与52週後におけるHbA1cの変化量について、投与開始時のHbA1cを共変量とした共分散分析を行い、投与群間の比較を行う。

※1 インスリン グラルギン(遺伝子組換え)

※2 LOCF(last observation carried forward):欠測データを直近の先行観測値で補完して解析する方法

承認時評価資料

「禁忌を含む使用上の注意」等は添付文書をご参照ください