C101 在宅自己注射指導管理料(特掲診療料 在宅療養指導管理料)

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C101 在宅自己注射指導管理料

(診療報酬の算定方法の一部を改正する件 令和4年厚生労働省告示第54号)

1. 複雑な場合 1,230点
  • 導入初期加算 580点
    初回指導日の属する月から3月以内に当該指導管理を行った場合に加算
    処方内容変更の場合は1回を限度
  • バイオ後続品加算 150点
    患者に対しバイオ後発品に関する説明を行い、バイオ後発品を処方した場合に加算
  • 施設基準に適合し地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合1又は2のイ若しくはロの所定点数に代えて、それぞれ1,070点又は  566点若しくは653点を算定
  • 「1」複雑な場合については、間歇注入シリンジポンプを用いて在宅自己注射を行っている患者について、診察を行った上で、ポンプの状態、投与量等について確認・調整等を行った場合に算定
2. 1以外の場合イ)月27回以下の場合 650点
ロ)月28回以上の場合 750点

注1 別に厚生労働大臣が定める注射薬※1の自己注射を行っている入院中の患者以外の患者に対して、自己注射に関する指導管理を行った場合に算定する。ただし、同一月に区分番号B001-2-12に掲げる外来腫瘍化学療法診療料又は第6部の通則第6号に規定する外来化学療法加算を算定している患者については、当該管理料を算定できない。

注2 初回の指導を行った日の属する月から起算して3月以内の期間に当該指導管理を行った場合には、導入初期加算として、3月を限度として、580点を所定点数に加算する。

注3 処方の内容に変更があった場合には、注2の規定にかかわらず、当該指導を行った日の属する月から起算して1月を限度として、1回に限り導入初期加算を算定できる。

注4 患者に対し、バイオ後続品に係る説明を行い、バイオ後続品を処方した場合には、バイオ後続品導入初期加算として、当該バイオ後続品の初回の処方日の属する月から起算して3月を限度として、150点を所定点数に加算する。

注5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関※2において、在宅自己注射指導管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、1又は2のイ若しくはロの所定点数に代えて、それぞれ1,070点又は566点若しくは653点を算定する。

※1 別に厚生労働大臣が定める注射薬
告示:特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件
(令和4年5月31日 厚生労働省告示第191号)

第四 在宅医療
六 在宅自己注射指導管理料、間歇注入シリンジポンプ加算、持続血糖測定器加算及び注入器用注射針加算に規定する注射薬

  • 別表第九に掲げる注射薬

別表第九
在宅自己注射指導管理料、間歇注入シリンジポンプ加算、持続血糖測定器加算及び注入器用注射針加算に規定する注射薬

  • インスリン製剤
  • 性腺刺激ホルモン製剤
  • ヒト成長ホルモン剤
  • 遺伝子組換え活性型血液凝固第Ⅶ因子製剤
  • 遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤
  • 遺伝子組換え型血液凝固第Ⅸ因子製剤
  • 乾燥濃縮人血液凝固第Ⅹ因子加活性化第Ⅶ因子製剤
  • 乾燥人血液凝固第Ⅷ因子製剤
  • 乾燥人血液凝固第Ⅸ因子製剤
  • 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤
  • 性腺刺激ホルモン放出ホルモン剤
  • ソマトスタチンアナログ
  • ゴナドトロピン放出ホルモン誘導体
  • グルカゴン製剤
  • グルカゴン様ペプチド1受容体アゴニスト
  • ヒトソマトメジンC製剤
  • インターフェロンアルファ製剤
  • インターフェロンベータ製剤
  • エタネルセプト製剤
  • ペグビソマント製剤
  • スマトリプタン製剤
  • グリチルリチン酸モノアンモニウム・グリシン・L-システイン塩酸塩配合剤
  • アダリムマブ製剤
  • テリパラチド製剤
  • アドレナリン製剤
  • ヘパリンカルシウム製剤
  • アポモルヒネ塩酸塩製剤
  • セルトリズマブペゴル製剤
  • トシリズマブ製剤
  • メトレレプチン製剤
  • アバタセプト製剤
  • pH4処理酸性人免疫グロブリン(皮下注射)製剤
  • アスホターゼアルファ製剤
  • グラチラマー酢酸塩製剤
  • セクキヌマブ製剤
  • エボロクマブ製剤
  • ブロダルマブ製剤
  • アリロクマブ製剤
  • ベリムマブ製剤
  • イキセキズマブ製剤
  • ゴリムマブ製剤
  • エミシズマブ製剤
  • イカチバント製剤
  • サリルマブ製剤
  • デュピルマブ製剤
  • インスリン・グルカゴン様ペプチド1受容体アゴニスト配合剤
  • ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム製剤
  • 遺伝子組換えヒトvon Willebrand因子製剤
  • ブロスマブ製剤
  • メポリズマブ製剤
  • オマリズマブ製剤
  • テデュグルチド製剤
  • サトラリズマブ製剤
  • オファツムマブ製剤

※2 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関
告示:特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件
(令和4年3月4日 厚生労働省告示第59号)

第四 在宅医療
六の二 在宅自己注射指導管理料の注5に規定する施設基準
情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。

留意事項

通知:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について
(令和4年3月4日 保医発0304第1号)

  1. インターフェロンベータ製剤については、多発性硬化症に対して用いた場合に限り算定する。
  2. インターフェロンアルファ製剤については、C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善(血中HCV RNA量が高い場合を除く。)を目的として単独投与に用いた場合、C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善(セログループ1の血中HCV RNA量が高い場合を除く。)を目的として単独投与に用いた場合、HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善を目的として単独投与に用いた場合及びHTLV-1関連脊髄症(HAM)に対して用いた場合に限り算定する。なお、ペグインターフェロンアルファ製剤については算定できない。
  3. グリチルリチン酸モノアンモニウム・グリシン・L-システイン塩酸塩配合剤については、慢性肝疾患における肝機能異常の改善に対して用い、在宅自己注射での静脈内投与について十分な経験を有する患者であって、医師により必要な指導を受けた場合に限り算定する。
  4. 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤については、再生不良性貧血及び先天性好中球減少症の患者に対して用いた場合に限り算定する。
  5. アドレナリン製剤については、蜂毒、食物及び毒物等に起因するアナフィラキシーの既往のある患者又はアナフィラキシーを発現する危険性の高い患者に対して、定量自動注射器を緊急補助的治療として用いた場合に限り算定する。
  6. 「1」複雑な場合については、間歇注入シリンジポンプを用いて在宅自己注射を行っている患者について、診察を行った上で、ポンプの状態、投与量等について確認・調整等を行った場合に算定する。この場合、プログラムの変更に係る費用は所定点数に含まれる。
  7. 在宅自己注射の導入前に、入院又は2回以上の外来、往診若しくは訪問診療により、医師による十分な教育期間をとり、十分な指導を行った場合に限り算定する。ただし、アドレナリン製剤については、この限りではない。また、指導内容を詳細に記載した文書を作成し患者に交付すること。なお、第2節第1款の在宅療養指導管理料の通則の留意事項に従い、衛生材料等については、必要かつ十分な量を支給すること。
  8. 「2」については、医師が当該月に在宅で実施するよう指示した注射の総回数に応じて所定点数を算定する。なお、この場合において、例えば月の途中にて予期せぬ入院等があり、やむを得ずあらかじめ指示した回数が在宅で実施されなかった場合であっても、当該指示回数に応じて算定することができる。ただし、予定入院等あらかじめ在宅で実施されないことが明らかな場合は、当該期間中の指示回数から実施回数を除して算定すること。また、「2」は区分番号「B001」の「7」難病外来指導管理料との併算定は可とする。
  9. 「注2」に規定する導入初期加算については、新たに在宅自己注射を導入した患者に対し、3月に限り、月1回に限り算定する。ただし、処方の内容に変更があった場合は、さらに1回に限り算定することができる。
  10. 「注3」に規定する「処方の内容に変更があった場合」とは、処方された特掲診療料の施設基準等の別表第九に掲げる注射薬に変更があった場合をいう。また、先行バイオ医薬品とバイオ後続品の変更を行った場合及びバイオ後続品から先行バイオ医薬品が同一であるバイオ後続品に変更した場合には算定できない。なお、過去1年以内に処方されたことがある特掲診療料の施設基準等の別表第九に掲げる注射薬に変更した場合は、算定できない。
  11. 「注4」に規定するバイオ後続品導入初期加算については、当該患者に対して、バイオ後続品の有効性や安全性等について説明した上で、バイオ後続品を処方した場合に、当該バイオ後続品の初回の処方日の属する月から起算して、3月に限り、月1回に限り算定する。「バイオ後続品を処方した場合」とは、バイオ後続品の一般的名称で処方した場合(例えば、「○○○○○○(遺伝子組換え)[●●●●●後続1]」と処方した場合をいう。)又はバイオ後続品の販売名で処方した場合(例えば、「●●●●● BS 注射液 含量 会社名」と処方した場合をいう。)をいう。
  12. 「注2」及び「注3」に規定する導入初期加算並びに「注4」に規定するバイオ後続品導入初期加算は、対面診療を行った場合に限り、算定できる。
  13. 在宅自己注射指導管理料を算定している患者の外来受診時(緊急時に受診した場合を除く。)に、当該在宅自己注射指導管理に係る区分番号「G000」皮内、皮下及び筋肉内注射、区分番号「G001」静脈内注射を行った場合の費用及び当該注射に使用した当該患者が在宅自己注射を行うに当たり医師が投与を行っている特掲診療料の施設基準等の別表第九に掲げる注射薬の費用は算定できない。なお、緊急時に受診した場合の注射に係る費用を算定する場合は、診療報酬明細書の摘要欄に緊急時の受診である旨を記載すること。
  14. 在宅自己注射指導管理料を算定している患者については、当該保険医療機関において区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定する日に行った区分番号「G000」皮内、皮下及び筋肉内注射、区分番号「G001」静脈内注射及び区分番号「G004」点滴注射の費用(薬剤及び特定保険医療材料に係る費用を含む。)は算定できない。
  15. 同一月に区分番号「B001-2-12」外来腫瘍化学療法診療料又は第2章第6部の通則6に規定する外来化学療法加算を算定している患者の外来受診時に、当該加算に係る注射薬を用いて当該患者に対して自己注射に関する指導管理を行った場合については、当該管理料を算定できない。
  16. トシリズマブ製剤については、皮下注射により用いた場合に限り算定する。
  17. アバタセプト製剤については、皮下注射により用いた場合に限り算定する。
  18. 2以上の保険医療機関が同一の患者について、異なった疾患に対する当該指導管理を行っている場合には、いずれの保険医療機関においても、当該在宅療養指導管理料を算定できる。なお、この場合にあっては、相互の保険医療機関において処方されている注射薬等を把握すること。
  19. ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム製剤については、急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)の既往のある患者又は急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)を発症する危険性の高い患者に対して、筋肉内注射により用いた場合に限り算定する。
  20. 「注5」に規定する情報通信機器を用いた医学指導管理については、オンライン指針に沿って診療を行った場合に算定する。

疑義解釈

事務連絡:疑義解釈資料の送付について(その1)
(令和4年3月31日 厚生労働省保険局医療課)

バイオ後続品導入初期加算

問158 区分番号「B001-2-12」外来腫瘍化学療法診療料の注7、区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料の注4及び第2章第6部注射の通則第7号に規定するバイオ後続品導入初期加算について、従前からバイオ後続品を使用している患者について、先行バイオ医薬品が同一である別のバイオ後続品に変更した場合、当該加算は算定可能か。

答 算定不可。

問159 区分番号「B001-2-12」外来腫瘍化学療法診療料の注7、区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料の注4及び第2章第6部注射の通則第7号に規定するバイオ後続品導入初期加算について、「バイオ後続品の初回の処方日の属する月から起算して3月を限度として加算すること」とされているが、初回処方日から3月以内に転医し、転医先で同一のバイオ後続品を処方した場合に、当該加算は算定可能か。

答 算定不可。

疑義解釈

事務連絡:疑義解釈資料の送付について(その3)
(令和4年4月11日 厚生労働省保険局医療課)

バイオ後続品導入初期加算

問8 区分番号「B001-2-12」外来腫瘍化学療法診療料の注7、区分番号「C101」在宅自己注射指導管理料の注4及び第2章第6部注射の通則第7号に規定するバイオ後続品導入初期加算について、従前からバイオ後続品を使用している患者について、先行バイオ医薬品が異なるバイオ後続品を新たに使用した場合、当該加算は算定可能か。

答 算定可。

C101-2 在宅小児低血糖症患者指導管理料

(診療報酬の算定方法の一部を改正する件 令和4年厚生労働省告示第54号)

在宅小児低血糖症患者指導管理料 820点

注 12歳未満の小児低血糖症であって入院中の患者以外の患者に対して、重篤な低血糖の予防のために適切な指導管理を行った場合に算定する。

留意事項

通知:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について
(令和4年3月4日 保医発0304第1号)

在宅小児低血糖症患者指導管理料は、12歳未満の小児低血糖症の患者であって、薬物療法、経管栄養法若しくは手術療法を現に行っているもの又はそれらの終了後6月以内のものに対して、患者及びその家族等に対して適切な療養指導を行った場合に算定する。

C101-3 在宅妊娠糖尿病患者指導管理料

(診療報酬の算定方法の一部を改正する件 令和4年厚生労働省告示第54号)

1. 在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1 150点
2. 在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2 150点

注1 1については、妊娠中の糖尿病患者又は妊娠糖尿病の患者(別に厚生労働大臣が定める者※1に限る。)であって入院中の患者以外の患者に対して、周産期における合併症の軽減のために適切な指導管理を行った場合に算定する。

注2 2については、2を算定した入院中の患者以外の患者に対して、分娩後も継続して血糖管理のために適切な指導管理を行った場合に、当該分娩後12週の間、1回に限り算定する。

※1 別に厚生労働大臣が定める者
告示:特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件
(令和4年3月4日 厚生労働省告示第56号)

留意事項

通知:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について
(令和4年3月4日 保医発0304第1号)

  1. 在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1は、妊娠中の糖尿病患者又は妊娠糖尿病の患者であって、下記の者のうち、血糖自己測定値に基づく指導を行うため血糖測定器を現に使用している者に対して、適切な療養指導を行った場合に算定する。
    妊娠中の糖尿病患者又は妊娠糖尿病患者のうち、以下のア又はイに該当する者

    ア 以下のいずれかを満たす糖尿病である場合(妊娠時に診断された明らかな糖尿病)

    イ)空腹時血糖値が126mg/dL以上

    ロ)HbA1c がJDS値で6.1%以上(NGSP値で6.5%以上)

    ハ)随時血糖値が200mg/dL以上
    (注)ハ)の場合は、空腹時血糖値又はHbA1cで確認すること。

    ニ)糖尿病網膜症が存在する場合

    イ ハイリスクな妊娠糖尿病である場合

    イ)HbA1cがJDS値で6.1%未満(NGSP値で6.5%未満)で75gOGTT2時間値200mg/dL以上

    ロ)75gOGTTを行い、次に掲げる項目に2項目以上該当する場合又は非妊娠時のBMIが25以上であって、次に掲げる項目に1項目以上該当する場合
    ① 空腹時血糖値が92mg/dL以上
    ② 1時間値が180mg/dL以上
    ③ 2時間値が153mg/dL以上

  2. 在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2は、(1)に該当し、妊娠中に在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1を算定した患者であって、引き続き分娩後における血糖管理を必要とするものについて、当該分娩後12週間以内に適切な療養指導を行った場合に、1回に限り算定する。

第四 在宅医療 六の二の二
在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1及び血糖自己測定器加算に規定する厚生労働大臣が定める者
妊娠中の糖尿病患者又は妊娠糖尿病の患者であって周産期における合併症の危険性が高い者
(血糖の自己測定を必要としたものに限る。)