測定原理
A1c iGear Sは専用試薬メディダスHbA1c Sを用いて血液中のHbA1cを測定する卓上型の光電光度計です。光源LED(660nm)の光を反応液に透過させ抗原抗体反応による吸光度変化と専用試薬特有のパラメーターより、検体中の測定物質量を求めます。
使用上の注意
詳細については、取扱説明書を参照してください。
1.重要な基本的注意
・試薬や検体を取り扱う際には、感染の恐れがあるため、適切な保護具や保護服を着用してください。測定後はよく手を洗ってください。
・検体にはHBV、HCV、HIV等の感染性のものが存在する場合がありますので、使用した器具、カートリッジ等は各施設の感染性医療廃棄物処理マニュアルに従って処理してください。保護具を着用してください。
・本品中の容器等は、他の目的に転用しないでください。
2.その他の注意
・使用期限が過ぎた試薬や、凍結した試薬は使用しないでください。
・カートリッジにはラテックス液、抗体液、検体希釈液が充填されています。それら構成試薬は取り出さないでください。
・カートリッジ上のバーコードには試薬についての重要な情報が含まれていますので、触ったり、穴を開けたり、傷をつけたり、シールを剥がさないでください。バーコードの読み込み不良により、測定ができなくなる場合があります。
・カートリッジの測光ウェルは、絶対に触らないでください。正しい結果が得られなくなることがあります。
・専用キャピラリ及び専用ディスポチップの先端には触れないでください。皮脂が付着して正しい結果が得られなくなることがあります。
・床に落下したカートリッジは使用しないでください。測光ウェル等の汚染により正しい結果が得られなくなることがあります。
・床に落下した専用ディスポチップは使用しないでください。汚染により正しい結果が得られなくなることがあります。
・床に落下した専用キャピラリは使用しないでください。細菌等の感染による危険性や、汚染により正しい結果が得られなくなることがあります。
・一度使用した専用キャピラリは再使用しないでください。感染する恐れがあります。
・一度使用したカートリッジ、専用ディスポチップ、専用キャピラリは再使用しないでください。正しい結果が得られなくなることがあります。
・カートリッジは貯法(2-8℃)に従って冷蔵保存してください。
・アルミ袋開封後は、できるだけ早く使用してください。
・まれに、カートリッジ内の試薬に気泡が発生している場合や、試薬がカートリッジのシールに付着している場合があります。その場合にはカートリッジの保持部をつかみ、転倒混和する等して気泡を取り除き、付着した試薬をシールから落としてください。
・穿刺針による採血は必ず医師、看護師、検査技師等の医療従事者(採血を許可されている者)が行ってください。
品目仕様等
1)処理能力 :最大10テスト/時
2)分析項目 :グリコヘモグロビン(HbA1c)
3)分析条件 :専用試薬メディダスHbA1c S使用
4)測定波長 :660nm
5)測定方式 :LED透過光測定
6)収納部 :最大3カートリッジ
操作方法
詳しくは、取扱説明書をご参照ください。
1.設置条件
(1)設置条件
・設置条件 :電気設備技術基準D種
・電源電圧変動 :AC100~240±10%
・ほこりが少なく、換気の良好なこと。
・直射日光が本体に当たらないこと。
・エアコン、ヒーター、扇風機等の冷暖房機器の近くまたは、直接温風冷風が本体に当たらないこと。
・ファン及び通気穴を塞がないよう本体の周囲をあけて設置すること。
・水のかからない平らな場所に設置すること。
・設置台の強度が本体の質量に耐えられること。
・体感振動がないこと。
・近くに規定以上の電磁ノイズ・電磁波を出す機器がないこと。
(2)使用環境条件
・許容周囲温度 :15~30℃本体準備 測定中は±2℃以内の温度変動のこと。
・許容湿度 :20~80%RH(結露なきこと)
2.使用方法
(1)本体準備
・プリンターペーパーの用紙の残量確認を行い、少ない場合には交換してください。
・電源コードを接続し、電源スイッチをONにしてください。測定30分前までに電源を入れておくことをお奨めします。
・時刻がずれている場合には、修正してください。
・電源スイッチON直後の約5分間は測定準備として、各センサーチェック・温度コントロールを行います。
・測定準備の時聞は、使用環境温度によって変わります。
・測定準備の終了は、ディスプレイ表示でお知らせします。
・扉が開いていると、測定準備できません。扉を閉めてください。
・新規に試薬キットを開封して使用する場合には、同梱のマスターカーブカードを登録してください。
・試薬キットに同梱されているマスターカープカード①(表面)を上にして、マスターカーブカード挿入口に差し込んでください。読込みが完了すると「ピッ」と音が鳴り、画面が切替わります。
・続いて速やかにマスターカーブカード②(裏面)を差し込んでください。登録が完了すると「ピッ」と音が鳴り、試薬ロット情報を表示します。
・登録を完了したら、マスターカーブカードを抜き取ってください。
・マスターカーブカードは、6件まで登録できます。6件登録時に新規のマスターカーブカードを差し込むと、自動的に古いデータを消去します。
新規に試薬キットを開封して使用する場合には、同梱のマスターカーブカードを登録してください。
・マスターカーブカードは、6件まで登録が出来ます。6件登録時に新規のマスターカーブカードを差し込むと、自動的に古いデータを消去します。
・バーコードに傷や汚れがある場合には、試薬ロット情報が読込めず登録できません。新しい試薬キットを使用してください。
・使用期限を過ぎたマスターカーブカードを差し込んだ場合には、エラーとなります。使用期限内の新しい試薬キットに同梱のマスターカーブカードを使用してください。
・マスターカーブカード①を読込み後、速やかに抜き取らない場合、再度読み込みが行われエラーとなり、警告音が鳴り、エラー画面が表示されます。
・マスターカーブカード②から読込みさせた場合もエラーとなり、警告音が鳴り、エラー画面が表示されます。
(2)カートリッジ準備
・冷蔵保存した試薬キットは、30分以上室温(15-30℃)に放置してください
・専用キャピラリ及び専用ディスポチップを袋から必要分取り出し、カートリッジホルダーに載せてください。
・専用キャピラリ及び専用ディスポチップの先端を触らないでください。皮脂が付着すると、正しい結果が得られなくなることがあります。
・カートリツジの入ったアルミ袋の端面をハサミを用いて開封してください。
・カートリッジを必要数分取り出し、転倒混和させてください。試薬がシール面に付着していないか確認した後、カートリッジホルダーに載せてください。
・すぐに使用しないカートリッジは、アルミ袋に戻し化粧箱に入れて冷蔵保存してください。
・カートリッジホルダーに付属する穴開けピンを利用して、専用キャピラリ挿入部の「◎印」に穴を聞けてください。
・穴聞けピンはカートリッジに突き当たるまで差し込んだ後、穴が円になるまで穴あけピンを回転させてください。
(3)検体採取
・専用キャピラリをななめに傾けて持ち、毛細管部を血液に接触させて採取してください。専用キャピラリの毛細管内に空気が入った状態、専用キャピラリの外側に血液が付着した場合には、使用せず廃棄してください。
・専用キャピラリ挿入部に聞けた穴に検体採取した専用キャピラリを突き当たるまで差し込んでください。
・検体採取後1分以内に挿入できない場合には、専用キャピラリを破棄し新しい専用キャピラリで検体採取し直してください。血液凝固により、正しい結果が得られなくなることがあります。
・専用ディスポチップをカートリッジの専用ディスポチップ挿入部に挿入してください。
(4)測定
・専用キャピラリ及び専用ディスポチップがセットされていることを確認してください。セットされていないと測定できません。
・本体の扉を開け、カートリッジをレール1(右)に突き当たるまで挿入し、扉を閉めてください。
・複数検体を同時に測定する場合には、右から順(レール1・2・3)にカートリッジをセットしてください。
・レール1・3にカートリッジをセットした場合には、レール1で測定終了してレール3は測定されません。
・専用キャピラリを挿入したカートリッジは、1時間以内に測定を行ってください。
・[測定開始]ボタンを押してください。「ピッ」と音がして、レール1から順に連続測定を開始します。
・測定時間は、1検体につき約6分間です。
・測定中はレールNo.及び残り測定時間を表示します。
(5)測定終了
・測定終了した検体から測定結果が表示され、順次プリンターから印刷されます。
・セットしたすべての測定が終了したら、ブザー音でお知らせします。
・すべてのカートリッジの測定が終了してから、扉を開けて下さい。測定中に扉を開けると、警告音が鳴り続けます。危険ですので速やかに扉を閉めてください。
(6)カートリッジ取り出し
測定終了のガイダンス表示を確認し、扉を開けてカートリッジを取り出してください。取り出すときはカートリッジ内の液がこぼれないように取り扱ってください。
(7)廃棄
「重要な基本的注意」に従って、カートリッジを廃棄してください。
(8)運転終了
1日の測定作業が終了したら、電源スイッチをOFFにしてください。
警告
試薬や検体を取り扱う際には、感染の恐れがあるため、適切な保護具や保護服を着用して下さい。測定後はよく手を洗って下さい。