(診療報酬の算定方法の一部を改正する告示 令和6年 厚生労働省告示第57号)
| B001ー3 生活習慣病管理料(Ⅰ) |
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|---|---|---|
| 1 脂質異常症を主病とする場合 | 610点 | |
| 2 高血圧症を主病とする場合 | 660点 | |
| 3 糖尿病を主病とする場合 | 760点 | |
| B001ー3ー3 生活習慣病管理料(Ⅱ) | 333点 | |
共通の加算 生活習慣病管理料(I)注3、4、生活習慣病管理料(II)注3、4
| 血糖自己測定指導加算 | 500点 |
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|---|---|---|
| 外来データ提出加算 | 50点 |
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B001-3 生活習慣病管理料(Ⅰ)
注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関(許可病床数が200床未満の病院又は診療所に限る。)※1において、脂質異常症、高血圧症又は糖尿病を主病とする患者(入院中の患者を除く。)に対して、当該患者の同意を得て治療計画を策定し、当該治療計画に基づき、生活習慣に関する総合的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定する。ただし、糖尿病を主病とする場合にあっては、区分番号C101に掲げる在宅自己注射指導管理料を算定しているときは、算定できない。
注2 生活習慣病管理を受けている患者に対して行った区分番号A001の注8に掲げる医学管理、第2章第1部医学管理等(区分番号B001の20に掲げる糖尿病合併症管理料、区分番号B001の22に掲げるがん性疼痛緩和指導管理料、区分番号B001の24に掲げる外来緩和ケア管理料、区分番号B001の27に掲げる糖尿病透析予防指導管理料及び区分番号B001の37に掲げる慢性腎臓病透析予防指導管理料を除く。)、第3部検査、第6部注射及び第13部病理診断の費用は、生活習慣病管理料(Ⅰ)に含まれるものとする。
注3 糖尿病を主病とする患者(2型糖尿病の患者であってインスリン製剤を使用していないものに限る。)に対して、血糖自己測定値に基づく指導を行った場合は、血糖自己測定指導加算として、年1回に限り所定点数に500点を加算する。
注4 別に厚生労働大臣が定める施設基準※1に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関における診療報酬の請求状況、生活習慣病の治療管理の状況等の診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合は、外来データ提出加算として、50点を所定点数に加算する。
※1 別に厚生労働大臣が定める施設基準
告示:特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件
(令和6年3月5日 厚生労働省告示第59号)
留意事項
通知:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について
(令和6年3月5日 保医発0305第4号)
- 生活習慣病管理料(Ⅰ)は、脂質異常症、高血圧症又は糖尿病を主病とする患者の治療においては生活習慣に関する総合的な治療管理が重要であることから設定されたものであり、治療計画を策定し、当該治療計画に基づき、栄養、運動、休養、喫煙、家庭での体重や血圧の測定、飲酒、服薬及びその他療養を行うに当たっての問題点等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行った場合に、許可病床数が200床未満の病院及び診療所である保険医療機関において算定する。この場合において、当該治療計画に基づく総合的な治療管理は、歯科医師、薬剤師、看護職員、管理栄養士等の多職種と連携して実施することが望ましい。なお、「A000」初診料を算定した日の属する月においては、本管理料は算定しない。
- 生活習慣病管理料(Ⅰ)は、栄養、運動、休養、喫煙、飲酒及び服薬等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行う旨、患者に対して療養計画書(療養計画書の様式は、別紙様式9※2又はこれに準じた様式とする。以下同じ。)により丁寧に説明を行い、患者の同意を得るとともに、当該計画書に患者の署名を受けた場合に算定できるものである。また、交付した療養計画書の写しは診療録に添付しておくものとする。なお、療養計画書は、当該患者の治療管理において必要な項目のみを記載することで差し支えない。また、血液検査結果を療養計画書と別に交付している場合又は患者の求めに応じて、電子カルテ情報共有サービスを活用して共有している場合であって、その旨を診療録に記載している場合は、療養計画書の血液検査項目についての記載を省略して差し支えない。
- 当該患者の診療に際して行った「A001」の注8に規定する外来管理加算、第1部医学管理等(「B001」の「20」糖尿病合併症管理料、同「22」がん性疼痛緩和指導管理料、同「24」外来緩和ケア管理料、同「27」糖尿病透析予防指導管理料及び同「37」腎臓病透析予防指導管理料を除く。)、第3部検査、第6部注射及び第13部病理診断の費用は全て所定点数に含まれる。
- 生活習慣病管理料(Ⅰ)を継続して算定する月においては、栄養、運動、休養、喫煙、家庭での体重や血圧の測定、飲酒に係る情報提供及びその他療養を行うに当たっての問題点等の生活習慣に関する総合的な治療管理に係る療養計画書(療養計画書の様式は、別紙様式9の2※3又はこれに準じた様式とする。)を交付するものとするが、当該療養計画書の内容に変更がない場合はこの限りでない。ただし、その場合においても、患者又はその家族等から求めがあった場合に交付するものとするとともに、概ね4月に1回以上は交付するものとする。なお、交付した当該療養計画書の写しは診療録に添付しておくものとする。また、血液検査結果を療養計画書と別に交付している場合又は患者の求めに応じて、電子カルテ情報共有サービスを活用して共有している場合であって、その旨を診療録に記載している場合は、療養計画書の血液検査項目についての記載を省略して差し支えない。
- 2及び4について、患者の求めに応じて、電子カルテ情報共有サービスにおける患者サマリーに、療養計画書での記載事項を入力し、診療録にその記録及び患者の同意を得た旨を記録している場合は、療養計画書の作成及び交付をしているものとみなすものとする。ただし、この場合においても、2のとおり、栄養、運動、休養、喫煙、飲酒及び服薬等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行う旨、丁寧に説明を行い、患者の同意を得ることとする。
- 同一保険医療機関において、脂質異常症、高血圧症又は糖尿病を主病とする患者について、当該管理料を算定するものと算定しないものが混在するような算定を行うことができるものとする。
- 学会等の診療ガイドライン等や診療データベース等の診療支援情報を参考にする。
- 患者の状態に応じ、28日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であることを当該保険医療機関の見やすい場所に掲示するとともに、患者から求められた場合に、患者の状態を踏まえて適切に対応を行うこと。
- 本管理料を算定する患者について、保険者から特定保健指導を行う目的で情報提供の求めがある場合には、患者の同意の有無を確認するとともに、患者の同意が得られている場合は必要な協力を行うこと。
- 糖尿病の患者については、患者の状態に応じて、年1回程度眼科の医師の診察を受けるよう指導を行うこと。また、糖尿病の患者について、歯周病の診断と治療のため、歯科を標榜する保険医療機関への受診を促すこと。
- 「注3」に規定する加算については、中等度以上の糖尿病(2型糖尿病の患者であってインスリン製剤を使用していないものに限る。)の患者を対象とし、必要な指導を行った場合に1年に1回に限り算定する。なお、中等度以上の糖尿病の患者とは、当該加算を算定する当月若しくは前月においてヘモグロビンA1c(HbA1c)がJDS値で8.0%以上(NGSP値で8.4%以上)の者をいう。
- 「注3」の加算を算定する患者に対しては、患者教育の観点から血糖自己測定器を用いて月20回以上血糖を自己測定させ、その検査値や生活状況等を報告させるとともに、その報告に基づき、必要な指導を行い療養計画に反映させること。当該加算は、血糖試験紙(テスト・テープ)又は固定化酵素電極(バイオセンサー)を給付し、在宅で血糖の自己測定をさせ、その記録に基づき指導を行った場合に算定するものであり、血糖試験紙、固定化酵素電極、穿刺器、穿刺針及び測定機器を患者に給付又は貸与した場合における費用その他血糖自己測定に係る全ての費用は当該加算点数に含まれ、別に算定できない。
- 「注4」に規定する外来データ提出加算を算定する場合には、以下の要件を満たすこと。
ア)厚生労働省が毎年実施する「外来医療、在宅医療、リハビリテーション医療の影響評価に係る調査」(以下「外来医療等調査」という。)に準拠したデータを正確に作成し、継続して提出されることを評価したものである。
イ)当該加算は、データ提出の実績が認められた保険医療機関において、生活習慣病管理料(Ⅰ)を現に算定している患者について、データを提出する外来診療に限り算定する。
ウ)データの提出を行っていない場合又はデータの提出(データの再照会に係る提出も含む。)に遅延等が認められた場合、当該月の翌々月以降について、算定できない。なお、遅延等とは、厚生労働省が調査の一部事務を委託する調査事務局宛てに、調査実施説明資料に定められた期限までに、当該医療機関のデータが提出されていない場合(提出時刻が確認できない手段等、調査実施説明資料にて定められた提出方法以外の方法で提出された場合を含む。)、提出されたデータが調査実施説明資料に定められたデータと異なる内容であった場合(データが格納されていない空の媒体が提出された場合を含む。)をいう。また、算定ができなくなった月以降、再度、データ提出の実績が認められた場合は、翌々月以降について、算定ができる。
エ)データの作成は3月単位で行うものとし、作成されたデータには第1月の初日から第3月の末日までにおいて対象となる診療に係るデータが全て含まれていなければならない。
オ)イ)の「データ提出の実績が認められた保険医療機関」とは、データの提出が厚生労働省保険局医療課において確認され、その旨を通知された保険医療機関をいう。
B001-3-3 生活習慣病管理料(Ⅱ)
注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関(許可病床数が200床未満の病院又は診療所に限る。)※4において、脂質異常症、高血圧症又は糖尿病を主病とする患者(入院中の患者を除く。)に対して、当該患者の同意を得て治療計画を策定し、当該治療計画に基づき、生活習慣に関する総合的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定する。ただし、糖尿病を主病とする場合にあっては、区分番号C101に掲げる在宅自己注射指導管理料を算定しているときは、算定できない。
注2 生活習慣病管理料を受けている患者に対して行った区分番号A001の注8に掲げる医学管理、第2章第1部第1節医学管理料等(区分番号B001の9に掲げる外来栄養食事指導料、区分番号B001の11に掲げる集団栄養食事指導料、区分番号B001の20に掲げる糖尿病合併症管理料、区分番号B001の22に掲げるがん性疼痛緩和指導管理料、区分番号B001の24に掲げる外来緩和ケア管理料、区分番号B001の27に掲げる糖尿病透析予防指導管理料、区分番号B001の37に掲げる慢性腎臓病透析予防指導管理料、区分番号B001-3-2に掲げるニコチン依存症管理料、区分番号B001-9に掲げる療養・就労両立支援指導料、B005の14に掲げるプログラム医療機器等指導管理料、区分番号B009に掲げる診療情報提供料(Ⅰ)、区分番号B009-2に掲げる電子的診療情報評価料、区分番号B010に掲げる診療情報提供料(Ⅱ)、区分番号B010-2に掲げる診療情報連携共有料、区分番号B011に掲げる連携強化診療情報提供料及び区分番号B011-3に掲げる薬剤情報提供料を除く。)の費用は、生活習慣病管理料(Ⅱ)に含まれるものとする。
注3 糖尿病を主病とする患者(2型糖尿病の患者であってインスリン製剤を使用していないものに限る。)に対して、血糖自己測定値に基づく指導を行った場合は、血糖自己測定指導加算として、年1回に限り所定点数に500点を加算する。
注4 別に厚生労働大臣が定める施設基準※4に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関における診療報酬の請求状況、生活習慣病の治療管理の状況等の診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合は、外来データ提出加算として、50点を所定点数に加算する。
注5 区分番号B001ー3に掲げる生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定した日の属する月から起算して6月以内の期間においては、生活習慣病管理料(Ⅱ)は、算定できない。
注6 別に厚生労働大臣が定める施設基準※4に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、所定点数に代えて、290点を算定する。
留意事項
通知:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について
(令和6年3月5日 保医発0305第4号)
- 生活習慣病管理料(Ⅱ)は、脂質異常症、高血圧症又は糖尿病を主病とする患者の治療においては生活習慣に関する総合的な治療管理が重要であることから設定されたものであり、治療計画を策定し、当該治療計画に基づき、栄養、運動、休養、喫煙、家庭での体重や血圧の測定、飲酒、服薬及びその他療養を行うに当たっての問題点等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行った場合に、許可病床数が200床未満の病院及び診療所である保険医療機関において算定する。この場合において、当該治療計画に基づく総合的な治療管理は、歯科医師、薬剤師、看護職員、管理栄養士等の多職種と連携して実施することが望ましい。なお、「A000」初診料を算定した日の属する月においては、本管理料は算定しない。
- 生活習慣病管理料(Ⅱ)は、栄養、運動、休養、喫煙、飲酒及び服薬等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行う旨、患者に対して療養計画書(療養計画書の様式は、別紙様式9※2又はこれに準じた様式とする。以下同じ。)により丁寧に説明を行い、患者の同意を得るとともに、当該計画書に患者の署名を受けた場合に算定できるものである。また、交付した療養計画書の写しは診療録に添付しておくものとする。なお、療養計画書は、当該患者の治療管理において必要な項目のみを記載することで差し支えない。また、血液検査結果を療養計画書と別に交付している場合又は患者の求めに応じて、電子カルテ情報共有サービスを活用して共有している場合であって、その旨を診療録に記載している場合は、療養計画書の血液検査項目についての記載を省略して差し支えない。
- 当該患者の診療に際して行った「A001」の注8に規定する外来管理加算、第2章第1部第1節医学管理料等(「B001」の「9」外来栄養食事指導料、同「11」集団栄養食事指導料、同「20」糖尿病合併症管理料、同「22」がん性疼痛緩和指導管理料、同「24」外来緩和ケア管理料、同「27」糖尿病透析予防指導管理料、同「37」慢性腎臓病透析予防指導管理料、「B001-3-2」ニコチン依存症管理料、「B001-9」療養・就労両立支援指導料、「B005-14」プログラム医療機器等指導管理料、「B009」診療情報提供料(Ⅰ)、「B009-2」電子的診療情報評価料、「B010」診療情報提供料(Ⅱ)、「B010-2」診療情報連携共有料、「B011」連携強化診療情報提供料及び「B011-3」薬剤情報提供料を除く。)の費用は全て所定点数に含まれる。
- 生活習慣病管理料(Ⅱ)を継続して算定する月においては、栄養、運動、休養、喫煙、家庭での体重や血圧の測定、飲酒に係る情報提供及びその他療養を行うに当たっての問題点等の生活習慣に関する総合的な治療管理に係る療養計画書(療養計画書の様式は、別紙様式9の2※3又はこれに準じた様式とする。)を交付するものとするが、当該療養計画書の内容に変更がない場合はこの限りでない。ただし、その場合においても、患者又はその家族等から求めがあった場合に交付するものとするとともに、概ね4月に1回以上は交付するものとする。交付した当該療養計画書の写しは診療録に添付しておくものとする。なお、血液検査結果を療養計画書と別に交付している場合又は患者の求めに応じて、電子カルテ情報共有サービスを活用して共有している場合であって、その旨を診療録に記載している場合は、療養計画書の血液検査項目についての記載を省略して差し支えない。
- 2及び4について、患者の求めに応じて、電子カルテ情報共有サービスにおける患者サマリーに、療養計画書での記載事項を入力し、診療録にその記録及び患者の同意を得た旨を記録している場合は、療養計画書の作成及び交付をしているものとみなすものとする。ただし、この場合においても、2のとおり、栄養、運動、休養、喫煙、飲酒及び服薬等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行う旨、丁寧に説明を行い、患者の同意を得ることとする。
- 同一保険医療機関において、脂質異常症、高血圧症又は糖尿病を主病とする患者について、当該管理料を算定するものと算定しないものが混在するような算定を行うことができるものとする。
- 学会等の診療ガイドライン等や診療データベース等の診療支援情報を参考にする。
- 患者の状態に応じ、28日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であることを当該保険医療機関の見やすい場所に掲示するとともに、患者から求められた場合に、患者の状態を踏まえて適切に対応すること。
- 本管理料を算定する患者について、保険者から特定保健指導を行う目的で情報提供の求めがある場合には、患者の同意の有無を確認するとともに、患者の同意が得られている場合は必要な協力を行うこと。
- 糖尿病の患者については、患者の状態に応じて、年1回程度眼科の医師の診察を受けるよう指導を行うこと。また、糖尿病の患者について、歯周病の診断と治療のため、歯科を標榜する保険医療機関への受診を促すこと。
- 「注3」及び「注4」に規定する加算の取扱いについては、生活習慣病管理料(Ⅰ)の11~13の例による。
- 「注6」に規定する情報通信機器を用いた医学管理については、オンライン指針に沿って診療を行った場合に算定する。
※4 別に厚生労働大臣が定める施設基準
告示:特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件(令和6年3月5日 厚生労働省告示第59号)
四の九 生活習慣病管理料(Ⅰ) 及び生活習慣病管理料(Ⅱ) の施設基準
- (1)生活習慣病管理料(Ⅰ) 及び生活習慣病管理料(Ⅱ) の注1に規定する施設基準:生活習慣病管理を行うにつき必要な体制が整備されていること。
- (2)生活習慣病管理料(Ⅰ) 及び生活習慣病管理料(Ⅱ) の注4に規定する施設基準:外来患者に係る診療内容に関するデータを継続的かつ適切に提出するために必要な体制が整備されていること。
- (3)生活習慣病管理料(Ⅱ) の注6に規定する施設基準:情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
疑義解釈
令和6年3月28日 事務連絡 疑義解釈資料の送付について(その1)
生活習慣病管理料(Ⅰ)、生活習慣病管理料(Ⅱ)
問131 「B001-3」生活習慣病管理料(Ⅰ)及び「B001-3-3」生活習慣病管理料(Ⅱ)(以下単に「生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)」という。)は、栄養、運動、休養、喫煙、飲酒及び服薬等の生活習慣に関する総合的な治療管理を行う旨、患者に対して療養計画書により丁寧に説明を行い、患者の同意を得るとともに、当該計画書に患者の署名を受けた場合に算定できるものとされているが、署名の取扱い如何。
答 初回については、療養計画書に患者の署名を受けることが必要。ただし、2回目以降については、療養計画書の内容を患者に対して説明した上で、患者が当該内容を十分に理解したことを医師が確認し、その旨を療養計画書に記載した場合については、患者署名を省略して差し支えない。
問133 生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)に、外来管理加算の費用は含まれるものとされているが、生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)を算定した月において、当該算定日とは別日に、当該保険医療機関において、生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)を算定した患者に対して診療を行った場合に、外来管理加算を算定することは可能か。
答 外来管理加算の算定要件を満たせば可能。
問134 生活習慣病管理料(Ⅱ)について、「生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定した日の属する月から起算して6月以内の期間においては、生活習慣病管理料(Ⅱ)は、算定できない。」とされているが、同一の保険医療機関において、生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定する患者と、生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定する患者が同時期にそれぞれいる場合の取扱い如何。
答 同一の保険医療機関において、生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定する患者と、生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定する患者が同時期にそれぞれいても差し支えない。
問135 生活習慣病管理料(Ⅰ)と生活習慣病管理料(Ⅱ)は、それぞれどのような患者に対して算定するのか。
答 個々の患者の状態等に応じて医療機関において判断されるものである。
問136 生活習慣病管理料(Ⅰ)について、「第2章第1部医学管理等(区分番号B001の20 に掲げる糖尿病合併症管理料、区分番号B001の22 に掲げるがん性疼痛緩和指導管理料、区分番号B001の24 に掲げる外来緩和ケア管理料、区分番号B001の27 に掲げる糖尿病透析予防指導管理料及び区分番号B001の37 に掲げる慢性腎臓病透析予防指導管理料を除く。)、第3部検査、第6部注射及び第13 部病理診断の費用は、生活習慣病管理料(Ⅰ)に含まれるものとする。」とされているが、生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定した月において、当該算定日とは別日に、当該保険医療機関において、生活習慣病のために診療を行った場合に、医学管理等、検査、注射及び病理診断の費用は算定可能か。
答 不可。
問137 生活習慣病管理料(Ⅱ)について、「第2章第1部第1節医学管理等(区分番号B001の20 に掲げる糖尿病合併症管理料、区分番号B001の22に掲げるがん性疼痛緩和指導管理料、区分番号B001の24 に掲げる外来緩和ケア管理料、区分番号B001の27 に掲げる糖尿病透析予防指導管理料、区分番号B001の37 に掲げる慢性腎臓病透析予防指導管理料及び区分番号B005の14 に掲げるプログラム医療機器等指導管理料を除く。)の費用は、生活習慣病管理料(Ⅱ)に含まれるものする。」とされているが、生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定した月において、当該算定日とは別日に、当該保険医療機関において、生活習慣病のために診療を行った場合に、医学管理等の費用は算定可能か。
答 不可。
問138 生活習慣病管理料(Ⅱ)について、「区分番号B001-3に掲げる「生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定した日の属する月から起算して6月以内の期間においては、生活習慣病管理料(Ⅱ)は、算定できない。」こととされているが、令和6年度診療報酬改定前の生活習慣病管理料についての取扱い如何。
答 令和6年度診療報酬改定前の生活習慣病管理料を算定した時期にかかわらず、生活習慣病管理料(Ⅱ)が算定できる。
問139 生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)について、療養計画書を患者に交付することが算定要件とされているが、令和6年度診療報酬改定前の生活習慣病管理料において療養計画書を患者に交付していた場合、令和6年6月以降の療養計画書の取扱い如何。
答 この場合、別紙様式9の2※3又はこれに準じた様式の療養計画書を作成することとするが令和6年度診療報酬改定前の様式を引き続き用いて差し支えない。
問140 情報通信機器を用いた指導管理により生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定する場合において、療養計画書への署名についてどのように考えればよいか。
答 厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に遵守した上で、例えば、電子署名を活用する方法や、患者が使用するタブレット等の画面に自署してもらう方法が想定される。
なお、留意事項の通則において、「文書による提供等をすることとされている個々の患者の診療に関する情報等を、電磁的方法によって、患者等に提供等する場合は、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を遵守し、安全な通信環境を確保するとともに、書面における署名又は記名・押印に代わり、本ガイドラインに定められた電子署名 (厚生労働省の定める準拠性監査基準を満たす保健医療福祉分野PKI 認証局の発行する電子証明書を用いた電子署名、認定認証事業者(電子署名及び認証業務に関する法律(平成12 年法律第102 号)第2条第3項に規定する特定認証業務を行う者をいう。)又は認証事業者(同条第2項に規定する認証業務を行う者(認定認証事業者を除く。)をいう。)の発行する電子証明書を用いた電子署名、電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成14 年法律第153 号)に基づき、平成16年1月29 日から開始されている公的個人認証サービスを用いた電子署名等)を施すこと。」とされていることを踏まえて対応すること。
また、情報通信機器を用いた指導管理を行う上での留意点を療養計画書に記載すること。
問141 「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(厚生労働省平成30年3月(令和5年3月一部改訂))において、最低限遵守する事項として「医師がいる空間において診療に関わっていないものが診察情報を知覚できないこと」とされているが、情報通信機器を用いた指導管理により生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定する場合であって、看護職員、管理栄養士等の多職種が係わる場合の対応如何。
答 情報通信機器を用いた診療を実施する際に、当該診療に関わる看護職員、管理栄養士等が同席することは差し支えない。ただし、当該職員が同席する旨を、診療開始前にその都度患者に説明し、患者の同意を得ること。
また、情報通信機器を用いた診療の終了後に、引き続き、看護職員、管理栄養士等による指導を実施する場合においても、情報通信機器を用いた診療の終了時間を記録していることが望ましい。
問142 生活習慣病管理料(Ⅱ)の注3に規定する血糖自己測定指導加算を算定した後、1年以内に生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定する場合、生活習慣病管理料(Ⅰ)の注3に規定する血糖自己測定指導加算を算定することは可能か。
答 不可。血糖自己測定指導加算を生活習慣病管理料(Ⅰ)及び生活習慣病管理料(Ⅱ)のいずれかにおいて算定した場合、生活習慣病管理料(Ⅰ)及び生活習慣病管理料(Ⅱ)のいずれにおいても1年以内は算定できない。
問143 生活習慣病管理料(Ⅱ)において、「治療計画に基づく総合的な治療管理は、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士等の多職種と連携して実施することが望ましい」とされたが、管理栄養士を雇用していない診療所において、外来栄養食事指導が必要となり、他の保険医療機関の管理栄養士と連携し、当該管理栄養士が所属する保険医療機関で対面により栄養食事指導を行った場合について、指示を出した医師の診療所が「B001」の「9」外来栄養食事指導料2を算定できるか。
答 算定可能。ただし、栄養食事指導を行う管理栄養士は、指示を出す医師の診療所と適宜連絡が取れる体制を整備するとともに、栄養指導記録を必ず共有すること。
問144 地域包括診療加算、地域包括診療料、生活習慣病管理料(Ⅰ)、生活習慣病管理料(Ⅱ)の施設基準において、「患者の状態に応じ、28 日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であること。」について、院内の見やすい場所に掲示していることが求められているが、具体的にどのような内容を掲示すればよいか。
答 当該保険医療機関において、患者の状態に応じ、
- 28 日以上の長期の投薬が可能であること
- リフィル処方箋を交付すること
のいずれの対応も可能であることを掲示すること。なお、具体的な掲示内容としてはポスター※5を活用しても差し支えない。
※5https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_39295.html に掲載
※5厚生労働省ホームページ:「令和6年度診療報酬改定に関する参考資料について」に掲載
疑義解釈
令和6年4月26日 事務連絡 疑義解釈資料の送付について(その3)
地域包括診療加算、地域包括診療料、生活習慣病管理料(Ⅰ)、生活習慣病管理料(Ⅱ)
問4 地域包括診療加算、地域包括診療料、生活習慣病管理料(Ⅰ)、生活習慣病管理料(Ⅱ)の施設基準において、「患者の状態に応じ、28 日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であること。」について、院内の見やすい場所に掲示していることが求められているが、「疑義解釈資料の送付について(その1)」(令和6年3月28日 事務連絡)別添1の問144 の内容に加え、「当院では主に院内処方を行っています」又は「当院では主に長期の投薬をご案内しています」といった内容を併せて院内掲示してもよいか。
答 差し支えない。
疑義解釈
令和6年5月31日 事務連絡 疑義解釈資料の送付について(その7)
プログラム医療機器等指導管理料
問10 「B005-14」プログラム医療機器等指導管理料に関する施設基準のうち高血圧症治療補助アプリを用いる場合及び特定保険医療材料の機能区分「227 高血圧症治療補助アプリ」の算定留意事項に「「B001-3」に掲げる生活習慣病管理料(Ⅰ)の「2」高血圧症を主病とする場合を算定する患者(入院中の患者を除く。)」とあるが、当該患者には、令和6年度診療報酬改定前の「B001-3」生活習慣病管理料の「2」高血圧症を主病とする場合を算定する患者(入院中の患者を除く。)が含まれると考えてよいか。
答 そのとおり。
疑義解釈
令和6年8月29日 事務連絡 疑義解釈資料の送付について(その11)
特定疾患処方管理加算
問3 生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)を算定した月において、当該算定日とは別日に、当該保険医療機関において、同一患者に対して特定疾患処方管理加算を算定することは可能か。
答 特定疾患処方管理加算は、特定疾患療養管理料における特定疾患と同じ特定疾患を対象に処方した際に算定できるが、特定疾患療養管理料と生活習慣病管理料は併算定できないことから、生活習慣病管理料を算定した月においては、特定疾患処方管理加算は算定できない。
疑義解釈
令和6年11月5日 事務連絡 疑義解釈資料の送付について(その14)
生活習慣病管理料
問2 「B001-3」生活習慣病管理料(Ⅰ)の「注3」及び「B001-3-3」生活習慣病管理料(Ⅱ)の注3の加算については、「血糖試験紙、固定化酵素電極、穿刺器、穿刺針及び測定機器を患者に給付又は貸与した場合における費用その他血糖自己測定に係る全ての費用は当該加算点数に含まれ、別に算定できない。」とされているが、皮下グルコース用電極に係る費用は別に算定できるのか。
答 算定不可。
施設基準
通知:特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和6年3月5日 保医発0305第6号)
第6の9 生活習慣病管理料(Ⅰ)及び(Ⅱ)
- 生活習慣病管理料(Ⅰ)の注1及び生活習慣病管理料(Ⅱ)の注1に関する施設基準
(1) 生活習慣に関する総合的な治療管理ができる体制を有していること。なお、治療計画に基づく総合的な治療管理は、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士等の多職種と連携して実施することが望ましい。
(2)患者の状態に応じ、28日以上の長期の投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付することについて、当該対応が可能であることを当該保険医療機関の見やすい場所に掲示すること。
- 生活習慣病管理料(Ⅰ)の注4及び生活習慣病管理料(Ⅱ)の注4に関する施設基準
(1)厚生労働省が毎年実施する「外来医療、在宅医療、リハビリテーション医療の影響評価に係る調査」(以下「外来医療等調査」という。)に適切に参加できる体制を有すること。また、厚生労働省保険局医療課及び厚生労働省が外来医療等調査の一部事務を委託する外来医療等調査事務局(以下「外来医療等調査事務局」という。)と電子メール及び電話での連絡可能な担当者を必ず1名指定すること。
(2)外来医療等調査に適切に参加し、調査に準拠したデータを提出すること。
(3)診療記録(過去5年間の診療録及び過去3年間の手術記録、看護記録等)の全てが保管 ・管理されていること。
(4)診療記録の保管・管理につき、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した体制であることが望ましい。
(5)診療記録の保管・管理のための規定が明文化されていること。
(6)患者についての疾病統計には、ICD大分類程度以上の疾病分類がされていること。
(7)保管・管理された診療記録が疾病別に検索・抽出できること。
- 生活習慣病管理料(Ⅰ)の注4及び生活習慣病管理料(Ⅱ)の注4に係るデータ提出に関する事項
(1) データの提出を希望する保険医療機関は、令和6年5月20日、8月20日、11月20日、令和7年2月20日、5月20日、8月20日、11月20日又は令和8年2月20日までに別添2の様式7の10について、地方厚生(支)局医療課長を経由して、厚生労働省保険局医療課長へ届出すること。
(2) (1)の届出を行った保険医療機関は、当該届出の期限となっている月の翌月から起算して2月分のデータ(例として、令和6年7月に届出を行った場合は、令和6年8月20日の期限に合わせた届出となるため、試行データは令和6年9月、10月の2月分となる。)(以下「試行データ」という。)を厚生労働省が提供するチェックプログラムにより作成し、外来医療、在宅医療、リハビリテーション医療の影響評価に係る調査実施説明資料(以下 「調査実施説明資料」という。)に定められた方法に従って厚生労働省保険局医療課が別途 通知する期日までに外来医療等調査事務局へ提出すること。
(3)試行データが適切に提出されていた場合は、データ提出の実績が認められた保険医療機関として、厚生労働省保険局医療課より事務連絡を1の(1)の担当者宛てに電子メールにて発出する。なお、当該連絡のあった保険医療機関においては、この連絡以後、外来データ提出加算の届出を行うことが可能となる。
- 生活習慣病管理料(Ⅱ)の注6に関する施設基準
情報通信機器を用いた診療の届出を行っていること。 - 届出に関する事項
生活習慣病管理料(Ⅰ)の注4及び生活習慣病管理料(Ⅱ)の注4の施設基準に係る届出については、次のとおり。なお、生活習慣病管理料(Ⅰ)の注1及び生活習慣病管理料(Ⅱ)の注1の施設基準については、当該基準を満たしていればよく、特に地方厚生(支)局長に対して、届出を行う必要はない。
また、生活習慣病管理料(Ⅱ)の注6に関する施設基準については、情報通信機器を用いた診療の届出を行っていればよく、生活習慣病管理料(Ⅱ)の注6として特に地方厚生(支)局長に対して、届出を行う必要はないこと。(1)外来データ提出加算の施設基準に係る届出は別添2の様式7の11を用いること。
(2)各調査年度において、累積して3回のデータ提出の遅延等が認められた場合は、適切なデータ提出が継続的に行われていないことから、3回目の遅延等が認められた日の属する月に速やかに変更の届出を行うこととし、当該変更の届出を行った日の属する月の翌月からは算定できないこと。
(3)データ提出を取りやめる場合、2の(2)の基準を満たさなくなった場合及び(2)に該当した場合については、別添2の様式7の12を提出すること。
(4) (3)の届出を行い、その後に再度データ提出を行う場合にあっては、2の(1)の手続きより開始すること。
※2 別紙様式9
通知:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 様式(医科)(令和6年3月5日 保医発0305第4号)

※3 別紙様式9の2
通知:診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 様式(医科)(令和6年3月5日 保医発0305第4号)
