高尿酸血症といえば一般的に「プリン体の取り過ぎ」というイメージがありますが、実はアルコールの摂取が大きな影響を与えることをご存じでしょうか。

アルコールが肝臓で分解・代謝される過程において、体内での尿酸合成が促進されることに加えて、腎臓における尿への尿酸排泄が阻害されるため、体内の尿酸濃度が高まるのです1）。加えて、肥満も腎臓での尿酸排泄を阻害するため高尿酸血症の一因となります2）。

ビールはアルコールを含むことに加えて、そのカロリーにより肥満の原因となり、かつプリン体を含んでいるため高尿酸血症になりやすい飲み物と言えますね。

では尿酸値に影響を与えないアルコールはあるのでしょうか？

アメリカで行われた調査によると、ワインをまったく飲まない人の場合と比較して1日1グラス程度のワインは尿酸値に影響を与えない（むしろ下げる）という報告があります3）。この理由として、ワインに含まれるポリフェノールが体内の尿酸排出を促していると考えられています。

とはいえ、「宴席にビールは欠かせない」という方も多いかと思います。

そこでビールを飲む際には、野菜料理を積極的に取るなど心掛けてみてはいかがでしょうか。